タレントのたまご、石田ひかり18歳に幽霊屋敷の取材の仕事がある。
その家で、死んだ娘からの電話が鳴り出した。
1本の電話で、人生が変わっていく、9つの物語。
その家で、死んだ娘からの電話が鳴り出した。
1本の電話で、人生が変わっていく、9つの物語。
幽霊屋敷の電話番
石田ひかり、18歳。デビューして2年、 いい加減、<スターの座>につく夢も、色あせて来ていた。
今度の仕事は、幽霊が出るかどうか、カメラで撮影するというものだった。
「ここ、幽霊が出るって本当なんですか」
「そいつを君に確かめてほしいのさ」
「この家、どういう家なんですか? お化けが出るほど古いとも思えないけど」
「何だ、太田が何も言っていないのかい? しょうがないな」
「一家心中があったんだよ」
深夜1時、イヤホーンにディレクターの声が入っている。
「どうだい、ひかりちゃん?」
「今のところ、別に…。少し空気がひんやりして来たかな」
「何か変わったことは?」
…
「故障かな。-聞こえますか?--もしもし?」
部屋の中は、突然真暗になったが、明かりはまたすぐに点いた。
しかし、イヤホーンもマイクも反応はない。
突然、電話がけたたましい音をたてて鳴り出した。
「もしもし」
「-どなたですか? もしもし」
「あなた…誰?」
「あの…私-」
…
「そう。-でも、良かったわ。出てくださって。毎晩かけていたんだけど…」
「あの-ここは今、どなたも住んでいないんです。分かります?」
「ええ」
「あなたは-どちら様?」
「私-梅津加代子」
…
「またこの電話に出てね。お願いがあるの。話したいこと、伝えたいことが山ほどあるの。お願い! またこの電話に-」
電話の女は、一家心中した娘の名を名乗った。
そして、電話のコードは、確かに切れている。
ひかりは気を失った。
加代子は、ひかりに何を頼もうとしているのか?
1本の電話で、人生が変わっていく、9つの物語が収録されています。
1.見知らぬ女の電話…一人暮らしの男性を励ます、見知らぬ女
2.ただ今、お話中……亡くなった主婦からもらった電話
3.代わりに泣く女……留守番電話に入った見知らぬ女のメッセージ
4.遅い通報……………会社にかかってきた謎の電話
5.懐かしい声…………課長の奥さんからの電話
6.孤独な電話…………ホテルの電話に見知らぬ女の恋愛相談
7.幽霊屋敷の電話番
8.父と娘の回線………娘のボーイフレンドの電話
あなたにも、夜、見知らぬ電話はありますか。
それは、こんな電話だったかも知れないのです。 >>本をみる